2014年に発売されたリコー・シータを皮切りに、様々な360度カメラが発売されました。
最近は画質が向上し、値段も下がってきたことから、より気軽に全天球パノラマ動画・画像が撮影できるようになってきています。
ただ、全天球パノラマ画像を「見る」ための環境となると、まだまだ誰もが納得する最適解があるとは言えません。
そこで今回は、全天球パノラマ画像ビューワーとして使えるデバイスやアプリを調査し、それぞれのメリット・デメリットをまとめてみました!
スタンドアローンVR機器
スタンドアローンVR機器の中には、簡単に全天球パノラマ画像や動画を楽しめるデバイスもあります。
筆者のおすすめは Oculus Go です。YouTubeでの全天球パノラマ動画の視聴や、DropBoxなどにアップロードした動画や画像をローカルに保存して、オフラインでの動画・画像の視聴もできます。
Oculus Go は頭(視点)の角度は検出しますが、位置は検出しないので、頭が動いても画像・映像が追従します。これは全天球パノラマを見る場合はむしろメリットなので、VR機器の中ではコストとスペックのバランスが良いです。
教育用途などで人数分のデバイスを揃えるのはコストが高くなってしまうので、ブースを設置して交代で使えるようなイベント用途での使用が最適ではないでしょうか。
スマホVR
YouTubeがデフォルトでスマホVRに対応しており、ハコスコにスマホを装着することによって気軽に360度映像を楽しむことができます。
映像への(それなりの)没入感と、手軽さとの間のバランスが良いのがこのデバイスを採用する利点です。
ハコスコの値段は1000円ちょっとなので、Oculus Go の値段で20台揃えることができます。
同時使用が想定され、それなりのクオリティが必要となる複数人でのエンタメ利用・教育用途などに最適なのではないでしょうか。
スマートフォン
没入感がいらない場面では、スマートフォンで360度のYouTube動画を再生するだけでも十分にコンテンツを楽しむことができます。コンテンツをYouTubeアプリで再生すると、画面をスクロールして視点移動ができます。
ちなみに、全天球パノラマ写真は、LINEに投稿しても見ることができます。
動画はYouTubeが気軽にアップロードできてオススメですが、画像はハコスコストアの無料アカウントで20枚までアップロードできますので、そちらの使用を検討しても良いかもしれません。日本でいちばんメジャーな全天球コンテンツ共有サイトのひとつで、使い勝手も良くオススメです。(下は埋め込み機能を使用した様子)
現場確認用途、記録用途など、いままでいろいろな角度から写真を撮影することで賄っていた用途の代替に最適なのではないでしょうか。
スクリーン・PCディスプレイ
建築現場の確認、教育用途での使用など、多人数でパノラマ画像を見る場合は、PCを使用してスクリーンやディスプレイで全天球パノラマ画像を見たい状況が多いと思います。
FSP Viewerという、Windows 10、Mac OS X、Linux対応のPC向けビューワーアプリがあるので、こちらを使用してオフラインで全天球パノラマを閲覧できます。
※ 昔からあるソフトですが、筆者の環境 macOS Catalina (10.15.6) でもきちんと動作しました。
ダウンロードはこちら
ビューワーではドラッグで自由に視点移動ができます。
記録用途の発展として、複数人の会議や営業の場面などで全天球パノラマ写真を共有したいときに最適だと思います。
まとめ
デバイスごとにいろいろな選択肢はあれど、動画はYouTubeにアップロードして、それぞれのデバイスで視聴するというスタイルが良いです。
いちど動画を上げてしまえば、どんなデバイスからも専用アプリでアクセスできるのがYouTubeの良いところですね。
動画をオフラインで見たいという場合は、YouTubeプレミアムを使用するか Oculus Go のダウンロードした360度動画の再生機能を使用しましょう。
画像は、スライドショーの動画にしてYouTubeにあげてしまう方法と、画像のままネット上にアップロードする方法と、オフラインのビューワーで閲覧する方法があります。それぞれのデバイスで最適な状況が異なりますので、この記事を参考に、ベストな選択を考えてみていただけると幸いです!